ハワイアンレイの意味とは？花に託された想いとマナーを知ろう

ハワイの空港に降り立った時、首にかけてもらう花のレイ。その美しさに魅了されつつも、「このレイにはどんな意味があるのだろう？」と感じたことはありませんか？

ハワイアンレイは、ただの飾りではなく、贈る人の想いや祈りが込められた、深い文化的意味を持つ伝統の象徴です。使われる花や葉にもそれぞれ意味があり、シーンによって選ばれる種類も異なります。

そこで今回は、ハワイアンレイに込められた意味や種類、贈るときのマナーなど、詳しくお話しします。レイの意味を知ることで、もっとハワイが好きになるでしょう。
 

ハワイアンレイとは何か？

ハワイアンレイとは、単なる花の首飾りではありません。そこには、贈る人と贈られる人の「想い」が込められているのです。
 

レイの起源と文化的背景

レイとは、花や葉、貝、種、羽などを紐でつなぎ合わせて輪にしたものを指し、古代ポリネシアの時代からハワイで受け継がれてきた伝統的な装飾です。 
 
単なるアクセサリーではなく、愛情・敬意・祝福・祈りといった、目には見えない大切な感情を形にしたものとして扱われています。

かつては王族や神に捧げられる神聖な存在であり、宗教儀式や戦士の戦勝祝い、誕生や婚礼など人生の節目を彩る場面で用いられてきました。 
 
その背景には「自然と共に生きるハワイアンの精神」があり、自然素材で作られるレイは、作る人の心、贈る人の思い、そして受け取る人の魂を結びつける、「つながり」の象徴でもあるのです。
 

レイが使われる場面

現代のハワイにおいても、レイは多くの場面で登場します。たとえば、観光客がハワイに到着した際に空港でレイをかけられるのは、「ようこそハワイへ」という歓迎の気持ちのあらわれです。 
 
また、卒業式や誕生日、結婚式といった祝福の場面にも欠かせません。何重にもレイをかけられている学生の写真を見たことがある方も多いのではないでしょうか？

さらに、別れの場面にもレイは使われます。出発や旅立ちのときに贈られるレイは、「また会いましょう」「幸せな旅を願っています」という、温かな想いのこもったメッセージなのです。

レイには始まりも終わりもない輪の形をしていることから、「永遠の愛とつながり」を象徴するとされ、ハワイアンの暮らしや文化、スピリットの中に深く根付いています。

花や葉によって異なるレイの意味

 ハワイアンレイの材料となる植物は、いろいろあります。花だけでなく、葉が使われることも。それぞれに、意味があります。

プルメリア：魅力と新しい出会い

甘く優雅な香りと、可憐な花姿が魅力のプルメリアは、ハワイの自然を代表する花のひとつです。 
 
レイに使用されるときは「魅力的な女性らしさ」や「新しい出会いへの祝福」という意味を持ち、誕生日や恋の始まりを祝う場面でよく使われます。 
 
レイにプルメリアがあしらわれていたら、ちょっとロマンチックなメッセージが込められているかもしれませんね。
 
また、プルメリアを髪につける時の花の位置にも意味があり、左耳に挿せば「既婚者（またはパートナーあり）」、右耳なら「未婚者」のサインとされています。 
 

ティーリーフ：浄化と魔除け

 ハワイの神聖な植物として知られるティーリーフは、古来より「悪いものを払う」「運気を呼び込む」とされ、浄化や魔除けの力を持つと信じられてきました。 
 
ティーリーフのレイは、式典やフラの儀式、開運祈願など、スピリチュアルな場面で特によく使用されます。 
 
また、緑一色の美しい葉が織りなすレイは、シンプルながら力強い存在感を持ち、男女問わず人気のあるスタイルでもあります。
 

ピカケ：純粋さと誠実な愛

 ピカケとは、ハワイ語で「孔雀（ピーコック）」を意味し、白く小さなジャスミンの花のような姿が特徴です。 
その上品な香りと可憐な見た目から、純粋さ・誠実な愛・優美な心を象徴する花として愛されています。

ハワイ王朝のリリウオカラニ女王が特に好んだ花としても知られており、王族や特別な儀式にふさわしい格調高いレイとして選ばれてきました。 
 
現代でも、結婚式や記念日など「真心を伝えるシーン」にぴったりのレイとされています。

オーキッド（蘭）：愛情と美しさ

華やかで気品あふれるオーキッド（蘭）は、愛情・優雅さ・美しさの象徴です。 ハワイは年間を通じて温暖で湿度が高く、しかも日照時間もたっぷり。自然繁殖している野生の蘭も多く、蘭にとっては理想的な環境なのです。
 
色とりどりの蘭を使ったレイは、見た目のインパクトもあり、ハワイのお土産や記念ギフトとしても人気です。 
 
特に紫や白のオーキッドは、結婚式や記念日の贈り物として使われ、「永遠の愛」「家族の絆」を表すことも。 
花もちが良いため、長時間の使用やディスプレイにも適しています。
 

マイレレイ：神聖さと平和

 古代より王族やカフ（神官）に捧げられてきたマイレの葉で作るマイレレイは、特別な意味を持つ神聖なレイです。 

マイレレイは「平和・絆・誠実な関係」の象徴とされ、現在でも結婚式や正式な式典でよく使用されます。 

ほかのレイと異なり、葉をねじらずそのままの姿で束ねるため、自然と一体になったような美しさが感じられます。 
香りもさわやかで、静かに心を整える力があるといわれています。

ククイナッツ：知恵と光の象徴

 艶のある黒や茶色の実が印象的なククイナッツは、ハワイ州のシンボルツリーにも指定されている木の実です。 
その実を磨いて作られるレイは、「知恵・希望・光」を象徴し、学びの節目や新たなスタートを祝う場面にふさわしいアイテムです。 
 
フラの指導者や年長者が身に着けることも多く、尊敬や感謝の気持ちを込めて贈られることもあります。 


自然素材ならではの温もりと重厚感があり、男性にも人気の高いレイです。

ハワイアンレイの正しいマナー

ハワイアンレイは、それぞれ意味があるということが、お分かりいただけたと思います。意味があるからこそ、贈る時も贈られる時も、マナーを守りたいものです。

レイを贈るときの心得

 レイを贈るという行為には、相手への敬意や愛情、感謝の気持ちを伝える意味があります。 
 
レイは首にかけて渡すのが一般的ですが、そのときは相手の目を見て笑顔で渡すのがマナーとされています。

ただし、妊娠中の方や宗教的な理由で首にかけることを遠慮される方もいるため、相手の反応を見ながら配慮することが大切です。 

妊婦さんに対しては、輪っかになった例を渡してはいけないとされています。これは、クローズレイ＝赤ちゃんに臍の緒が巻き付くということから、妊婦さんには、オープンレイを渡すのがマナーとされています。
 
また、贈る前にレイがねじれていたり、花がつぶれていたりしないよう確認することも、思いやりの表れです。

レイを受け取るときのマナー

 ハワイでは、レイを断ることは相手の好意を拒否することと同じ意味になります。そのため、贈られたレイはありがたく受け取りましょう。 
 
「ありがとう（Mahalo）」の気持ちを込めて、にっこり笑顔で受け取るのが一番の礼儀です。

また、レイを受け取ったら、できるだけその場で身に着けるのがマナーです。また、贈られたレイを他の人にあげるのも良くないこととされています。

レイを外すタイミングは？タブーも紹介

 レイを外すタイミングには明確なルールはありませんが、目の前で贈られた人の前で外すことは失礼にあたります。 

可能であれば、その場では身につけておき、相手が見えなくなってからそっと外すのがスマートです。

レイに触れることで、もっとハワイを感じる

レイの意味を知れば、ハワイをもっと好きになり、興味が湧いて来ませんか？

フラに使われるレイの意味

ハワイの伝統舞踊「フラ」にとって、レイはただの装飾ではなく、自然への敬意と祈りを象徴する神聖な存在です。 

踊り手が身につけるレイには、その曲のテーマや伝えたい物語に合った意味を持つ花や葉が選ばれ、動きとともに深いメッセージが表現されます。

たとえば、愛や平和をテーマにしたフラでは、マイレレイやプルメリアが使われることが多く、逆に力強さや自然への畏敬を示す曲では、ティーリーフのレイが好まれます。 
 
フラの舞台で揺れるレイのひとつひとつに、ハワイの自然や精霊とのつながりが込められているのです。

そして何より、レイを身にまとうことで踊り手の心が整い、自分自身と自然、そして観客とつながることができる。それがフラにおけるレイの本当の意味なのです。

お土産やギフトにレイを選ぶときのポイント

ハワイを訪れた思い出に、大切な人へのプレゼントに。レイはハワイの心を持ち帰ることができるアイテムとして、とても人気です。 
 
最近では生花だけでなく、造花（シルクフラワー）やリボンレイなど、長く楽しめるタイプも多く、ギフトにもぴったり。

選ぶときには、「誰に・どんな気持ちを伝えたいのか」を意識してみましょう。 
 
たとえば、
・応援やエールを送りたい相手にはティーリーフやククイナッツのレイ 
・誕生日や新生活の祝いにはプルメリアやオーキッドの華やかなレイ 
・結婚や記念日にはマイレレイのような神聖な雰囲気のレイ

さらに、お渡しする前に一言「ハワイではこのレイにはこんな意味があるんですよ」と添えれば、きっと感動も倍増します。 
 
レイを通して、言葉では伝えきれない気持ちが届く——それがハワイアンレイの魅力なのです。

ハワイアンレイのご紹介

ハワイアンレイの意味を知った今だからこそ、レイを身につけることの奥深さが、よりいっそう感じられるのではないでしょうか？ 

フラの舞台はもちろん、ギフトや記念の品としてもおすすめのレイをいくつかご紹介します。

神聖な儀式にも選ばれる「マイレレイ」

マイレの葉を模したオープンレイは、結婚式やフラの奉納など、格式の高い場にぴったりの神聖なレイです。 
 
自然なグリーンが美しく、男女問わず使いやすいのもポイントです。

フラダンス レイ マイレ ラウリイ オープンレイ グリーン 緑



フラダンス レイ ニュー マイレ 3枚葉 オープンレイ

上品で可憐な「ピカケ」のレイ

ピカケとはハワイ語で「孔雀」を意味し、ジャスミンのような白い花を指します。 
 
その香り高さと上品な見た目から、愛や誠実さを象徴する花として、贈り物や晴れの日の装いにも選ばれています。

フラダンス レイ ピカケ ロア ロングレイ ホワイト 白

ピカケ ダブル レイ アイボリー ハワイアン フラ レイ

 

愛らしさと華やかさの象徴「プルメリア」

恋愛運や新しい出会いを願うときにぴったりのプルメリアは、鮮やかな色合いが目を引く人気の花です。 
元気をくれるレッドや、優しいピーチピンクなど、お好みに合わせてお選びください。


フラダンス レイ プルメリアプナレイ レッド

フラダンス レイ プルメリアプナレイ ピーチピンク

レイを選ぶときは、「どんな想いを届けたいか」を考えると、きっとぴったりの一本に出会えるはずです。 

あなたの気持ちをそっと包み込む、ハワイの風を感じるようなレイを、ぜひで見つけてくださいね。
 

まとめ｜レイの意味を知ると、ハワイがもっと好きになる

ハワイアンレイは、ただの南国の飾りではなく、人と人の心をつなぐ大切なメッセージを宿しています。 
 
花や葉の種類によって意味が異なり、贈るシーンや受け取る人に合わせて選ぶことで、その想いはさらに深く伝わります。

そして、正しいマナーを知り、ハワイの精神や文化に敬意を持って接することで、レイを贈ること、身につけることが特別な体験に変わるのです。

もしあなたが「誰かに感謝を伝えたい」「大切な節目を彩りたい」と感じたとき、レイはその想いをそっと形にしてくれることでしょう。