フラはどうして生れたの?
ハワイとフラが大好きな皆さんと今回はフラの歴史と種類について勉強したいと思います。 一言にフラの歴史と言っても、とても奥が深くて完結に「こうです!」とはお話できないのですができる限り分かりやすく説明できればと思いますので最後まで読んでくださいね。
ハワイは今から約1500年前にマルケサス諸島のポリネシアン人が無人島だったハワイ島に到達したのが始まりと言われています。
その500年後にタヒチから多勢の移住者がカヌーに乗ってやってきたのですが、なぜ人々がはるばるタヒチからハワイに渡って来たのかは正確な理由はわかっていません。
詳しい歴史についてはまたチャンスがあればお話ししたいと思いますが、キャプテンクックがカウアイ島を発見したり、欧米からのプロテスタント宣教師が来島して島民を支配したり、ハワイ王朝廃止のクーデターが起きたりとハワイは常に外部からの圧力と弾圧と闘って来ました。
現在のように憧れのリゾート地として世界中の人々を魅了するようになってからはまだ50年くらいしかたっていませんし、ハワイがアメリカの50番目の州に加わってからもまだ60年ほどです。
フラの起源って?
なぜフラという伝統的な踊りが生まれたのかという「フラの起源」は諸説あります。全てが伝説ですが...
*女神ラカがモロカイ島の聖地であるカアナにフラを生んだという説...モロカイ島では毎年カフラピコ(フラの真ん中)というフラフェスティバルが開催されてフラの誕生を祝っています)
*女神ヒイアカが姉である気性の荒い大女神ペレを慰める為に踊り始めたという説...ラカとヒイアカはペレの双子の妹です。
*古代のハワイには文字が無く、人々の暮らしや決まり事、島の伝説やアリイ(村長)のことなどを後世に代々伝え残すために身振り、手振りで打楽器に合わせて残したという説...
現在でも正確なフラの起源は明らかにされていませんが、私は個人的には3番目かな?と考えています。
けれどペレやラカ、ヒイアカはカヒコ(古典フラ)には多く出現するので神話伝説も夢のある事実かもしれません。
7つの姿に変身して人間と関わり、ハワイを独占していたペレ神話についても順次お話ししていけたらと思います。
フラを踊る方達には簡単にで良いのでペレ関係の神話やハワイの神々の神話を頭に入れておくと、フラ(特にカヒコと呼ばれる古典フラ)がもっと充実して踊れるようになるのではないでしょうか?
フラソングの中には他にもハワイにある全ての自然や、動物、土地、風習に至るまでの沢山のおとぎ話し(Ka'ao)がありとても興味深いですよ。
女神Pele
フラのたどった道のり
前の章でも書いた通り、フラの起源については諸説ありますが、ハワイが西洋文化と交わる前の17世紀後半には宗教儀式に結び付いた形で踊られていました。パフ(神様の使いであるサメの皮を貼った)ドラムのビートに合わせて神聖な神様への奉納としてフラは踊られていました。
イメージとして日本でも神社で神様に捧げる「祝詞(のりと)」に合わせて巫女さんが舞っていますよね。
一説によると当時のフラは男性のみが踊るのを許されていて、女性は不浄の者と言われフラから遠ざかされていました。
これも一つの説ですが、部族同士の争いが絶えない時期に男は戰に出かけて、フラを神々に奉納する人がいなくなってしまいその継承を女性が引き継いだという事です。
18世紀の中頃にハワイにやってきたアメリカ人宣教師達は、キリスト教(プロテスタント)を普及させるためにフラを踊る事を禁止しました。
当時半裸に近い姿で腰を揺らしながら踊るフラは「淫らな異教徒の踊り」と一掃されたのです。
更にフラが衰退した理由のひとつに、キャプテンクックの到来以降の外国人との接触による伝染病の蔓延でハワイ人の数が極端に減った事もあります。
もうひとつの理由はハワイアン社会の価値観の変化です。
ハワイ人が大切に継承してきたカプ(タブー)という思想の廃止、大自然からの恩恵と神々への祈りを捧げるヘエイア(神殿)の破壊行為、カフナ(霊媒師)というハワイならではの要職の廃止等、宣教師達にとってフラは「野蛮」「淫らな」「異教徒の踊り」としてハワイアン文化を攻撃するのにちょうど良い対象でした。
余談ですが、その時はフラだけではなくサーフィンやハワイ語も否定され、全てを西洋文化に置き換えられようとされたのです。
フラ カヒコ(古典フラ)
古典フラとは、古代ハワイから受け継がれてきた自然の神々やハワイ王族を賛美・称賛する神聖な踊りです。
古代ハワイ人はこの世の全ての物には神が宿り、その土地や自然(雨 風 水 花なども含む)神々の子孫である王族への信仰や崇拝をフラを踊る事で表現、継承して来ました。
古典フラは ホオパア(詠唱者)のオリ(チャント)による唄と打楽器に合わせてホオラパ(踊り手)みずからもカヘアを唱えながら踊ります。
神々や王族達に捧げる古典フラを踊るには、さまざまな約束事やしきたりがあるのでクムフラ(フラの継承者である指導者)の言葉に注意深く耳を傾けて、中途半端な気持ちで踊ってはいけません。
現在ではそれほど堅苦しくはなく、さまざまなフラコンペティションやフラショーでも披露されていますが、やはりしっかりとその曲のストーリーを学び、謙虚な気持ちできちんと踊りたいですね。
神々が宿る神聖な葉マイレ(Maile)
古典フラを踊る時によく身につけるのが、マイレという葉っぱから作るレイ(胸元)、レイポー(頭)、クーペイ(手足)です。
マイレには「神々が宿る」「神聖な」「愛と絆」「縁を結ぶ」などの意味があり、「魔除け」「厄除け」「お守り」として古代ハワイアンの人々が大切にしてきました。
神聖な古典フラを踊るにはマイレが欠かせません。
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マイレの葉はとても甘い香りで、8つのハワイ諸島のうちカホオラベとニイアハウ島を除いた6つの島の山奥に生息していて他のどこの国にもない貴重な植物です。
あなたもぜひ神聖なマイレレイを身に付けて女神ペレにフラを奉納してみて下さい。
踊り終わった時にはきっと清々しい気持ちで心が満たされると思います。
今回はハワイ、フラの歴史とフラカヒコについて急ぎ足でお話ししましたが、フラの世界は知れば知るほど奥が深いですね。
次会はまだ歴史の浅いフラ、アウアナ(現代フラ)についてお話ししたいと思いますのでどうぞお楽しみに!
あなたのハワイアンライフがキラキラに輝いて毎日がハッピーであリますように…
Me ke aloha pumehana
Rinko