恋人達の悲しい花物語
ハワイに行くと長い飛行機移動で疲れた体をほぐしてくれるのは、どこからか漂ってくる花の香りです。
今はそうでもないのですが、30年くらい前のハワイはむせかえるような花の香りに溢れていました。
その花の香りは日本で嗅いだ事のない馴染み薄い香りで、思わずその香りを放つ花を探してしまいます。
ハワイには、ハワイでしか見られない花が沢山あり、その花ひとつひとつにまつわる伝説があるので今日は少しそんなお話をしようと思います。
とは言ってもハワイに咲く珍しい花や葉の類はあまりにも種類が多いので とても全ては解説できませんから今日は有名な二つの花の伝説をお話ししましょう。
この二つの花の共通点はズバリ「悲恋」です。
そしてその「悲恋」を産んだ背後には
・ペレの身勝手な嫉妬
・組織に伝わるkapu(タブー、掟)
・生まれ育った階級の違い
今も昔も様々な理由で愛し合う2人は引き離されるようです。
カウアイ島ルマハイビーチに多く咲くナウパカという花は、花の形を円とすると、下半分に5枚の花びらしかありません。
色は白か薄い黄色でこの海辺に咲くナウパカを「ナウパカ カ ハカイ」ビーチナウパカと言います。
実はナウパカは山にも咲いていて、こちらは上半分だけの花びらで「ナウパカ クアヒヴィ」マウンテンナウパカです。
どちらかというと、山に咲く方が少し小さく華奢で海に咲く方の花弁が大きので、山のナウパカは女性、海のナウパカは男性と言われています。
この不思議な花にまつわる伝説はいくつかあるのですが、最も人々に語り伝えられている三つのお話をしますが、それぞれの登場人物の背景は諸説あります。
2人は子供の頃からのソウルメイトであり、恋人同士でとても仲良しでした。
2人は何をするのもいつも一緒で片時も離れた事がありません。
そんな2人に女神ペレが嫉妬をして、モミを山へ イカイカを海へと追いやりました。
2人は無惨にも引きちぎられた花のようにバラバラになり、その後2度と会う事はできませんでした。
あまりに身勝手なペレはモミとイカイカを永遠に引き離したのです。
悲しみの2人は互いの姿を花に変えて、海と山で半分づつのナウパカになりました。
ある日、ナウパカ王女と漁師の青年であるカウイは出会い愛し合うようになりましたが、身分違いの恋は当然許されるはずがありません。
どうしてもお互いを諦めきれない2人はカフナ(祈祷師)の元で祈りますが、天は豪雨と強風を起こし2人が結ばれる事を拒みます。
ナウパカは髪に飾っていた花を二つにちぎり、片方をカウイに与えて自分は山へ、カウイは海へと離れて行きました。
愛し合いながらも別れた2人は、その後に海と山に咲くナウパカの花になったという事です。
その事に激怒したKumu(先生)は2人をカウアイ島の北のルマハイビーチまで追い込みます。
ナナウは山へ、カパカは海へと逃げますが逃げきれずに殺害されるのです。
後に花びらを半分ずつに分かち合った花が2人の殺害場所の海と山に咲いたという事です。
いかがですか?
どの伝説も無理やり引き離された恋人達の悲しい恋の話ですが、今も海と山には花びらを半分に分けあった花が咲いているなんてロマンチックですね。
このナウパカを海と山から摘んで花びらを一つに重ねると雨が降るそうです。
それは愛し合い引き離された恋人たちが再び出逢えた事の嬉し涙だと伝わっています。
なんて素敵な伝説でしょう。
カウアイ島に行ったら絶対ルマハイビーチに行ってナウパカを見たいですね。
現在では山に咲くナウパカは中々見つけるのが困難だと言われています。
ハワイ島に伝わる有名な悲恋のお話はオヒアレフア、この伝説を知っている人は多いと思います。
昔、オヒアという名のハンサムな青年がいました。
彼にはレフアという美しい恋人がいて、2人は本当に愛し合っていたのです。
キラウエアに住む女神ペレはオヒアを見るとすぐに恋に落ち、恋人のいるオヒアに迫ります。
しかし、オヒアはペレに見向きもせずにレフアとの恋を全うしたので、ペレは怒り狂いオヒアを醜い木に変えてしまいました。
レフアは毎日、毎日泣き続けハワイ島には雨が降り続けたのです。
その姿を哀れに思い、又ハワイ島の雨を止ませるために神々はレフアをオヒアの木に咲く赤い花に変えてあげました。
(レフアをオヒアの花に変えたのはペレのライバル、ポリアフだという説もあります)
これでオヒアとレフアはずっと一緒です。
今でもハワイ島には「レフアの花を摘むと雨が降る」と言われ、オヒアと離れたくないレフアが泣いていると語られています。
ハワイ島に降る雨は「レフアの涙」と言われKani lehuaと呼ばれているのです。
確かにハワイ島に降る雨は、ザーッと降る激しい雨というよりもシトシトと長く降る雨ですね。
レフアの涙と言われるのも納得です。
レフアのレイはこちら
レフアの髪飾りはこちら
どの伝説も悲しい結果で終わっていますが、ナウパカもオヒアレフアも魅力的な美しい花です。
ハワイに行ったらぜひ実際に見てくださいね。
aloha pumehana Rinko
今はそうでもないのですが、30年くらい前のハワイはむせかえるような花の香りに溢れていました。
その花の香りは日本で嗅いだ事のない馴染み薄い香りで、思わずその香りを放つ花を探してしまいます。
ハワイには、ハワイでしか見られない花が沢山あり、その花ひとつひとつにまつわる伝説があるので今日は少しそんなお話をしようと思います。
とは言ってもハワイに咲く珍しい花や葉の類はあまりにも種類が多いので とても全ては解説できませんから今日は有名な二つの花の伝説をお話ししましょう。
この二つの花の共通点はズバリ「悲恋」です。
そしてその「悲恋」を産んだ背後には
・ペレの身勝手な嫉妬
・組織に伝わるkapu(タブー、掟)
・生まれ育った階級の違い
今も昔も様々な理由で愛し合う2人は引き離されるようです。
白く可憐で花弁が半分しかないナウパカの花
カウアイ島ルマハイビーチに多く咲くナウパカという花は、花の形を円とすると、下半分に5枚の花びらしかありません。
色は白か薄い黄色でこの海辺に咲くナウパカを「ナウパカ カ ハカイ」ビーチナウパカと言います。
実はナウパカは山にも咲いていて、こちらは上半分だけの花びらで「ナウパカ クアヒヴィ」マウンテンナウパカです。
どちらかというと、山に咲く方が少し小さく華奢で海に咲く方の花弁が大きので、山のナウパカは女性、海のナウパカは男性と言われています。
この不思議な花にまつわる伝説はいくつかあるのですが、最も人々に語り伝えられている三つのお話をしますが、それぞれの登場人物の背景は諸説あります。
モミとイカイカの物語
昔々、モミという女の子とイカイカという男の子がいました。2人は子供の頃からのソウルメイトであり、恋人同士でとても仲良しでした。
2人は何をするのもいつも一緒で片時も離れた事がありません。
そんな2人に女神ペレが嫉妬をして、モミを山へ イカイカを海へと追いやりました。
2人は無惨にも引きちぎられた花のようにバラバラになり、その後2度と会う事はできませんでした。
あまりに身勝手なペレはモミとイカイカを永遠に引き離したのです。
悲しみの2人は互いの姿を花に変えて、海と山で半分づつのナウパカになりました。
ナウパカ王女とカウイという名の漁師の恋
はるか昔のハワイでは自分の住む世界の階級制度は厳しく、結婚も同じ村の出身者や身分も家系も同じような男女同士が結ばれていました。ある日、ナウパカ王女と漁師の青年であるカウイは出会い愛し合うようになりましたが、身分違いの恋は当然許されるはずがありません。
どうしてもお互いを諦めきれない2人はカフナ(祈祷師)の元で祈りますが、天は豪雨と強風を起こし2人が結ばれる事を拒みます。
ナウパカは髪に飾っていた花を二つにちぎり、片方をカウイに与えて自分は山へ、カウイは海へと離れて行きました。
愛し合いながらも別れた2人は、その後に海と山に咲くナウパカの花になったという事です。
ナナウとカパカの叶わぬ恋
カウアイ島の同じハラウ(フラの学校)で学ぶナナウとカパカ、2人はハラウのKapu(タブー、掟)を破り愛し合います。その事に激怒したKumu(先生)は2人をカウアイ島の北のルマハイビーチまで追い込みます。
ナナウは山へ、カパカは海へと逃げますが逃げきれずに殺害されるのです。
後に花びらを半分ずつに分かち合った花が2人の殺害場所の海と山に咲いたという事です。
いかがですか?
どの伝説も無理やり引き離された恋人達の悲しい恋の話ですが、今も海と山には花びらを半分に分けあった花が咲いているなんてロマンチックですね。
このナウパカを海と山から摘んで花びらを一つに重ねると雨が降るそうです。
それは愛し合い引き離された恋人たちが再び出逢えた事の嬉し涙だと伝わっています。
なんて素敵な伝説でしょう。
カウアイ島に行ったら絶対ルマハイビーチに行ってナウパカを見たいですね。
現在では山に咲くナウパカは中々見つけるのが困難だと言われています。
山のナウパカ
海のナウパカ
女神ペレに翻弄された恋人達の花オヒアレフア
ハワイ島に伝わる有名な悲恋のお話はオヒアレフア、この伝説を知っている人は多いと思います。
昔、オヒアという名のハンサムな青年がいました。
彼にはレフアという美しい恋人がいて、2人は本当に愛し合っていたのです。
キラウエアに住む女神ペレはオヒアを見るとすぐに恋に落ち、恋人のいるオヒアに迫ります。
しかし、オヒアはペレに見向きもせずにレフアとの恋を全うしたので、ペレは怒り狂いオヒアを醜い木に変えてしまいました。
レフアは毎日、毎日泣き続けハワイ島には雨が降り続けたのです。
その姿を哀れに思い、又ハワイ島の雨を止ませるために神々はレフアをオヒアの木に咲く赤い花に変えてあげました。
(レフアをオヒアの花に変えたのはペレのライバル、ポリアフだという説もあります)
これでオヒアとレフアはずっと一緒です。
今でもハワイ島には「レフアの花を摘むと雨が降る」と言われ、オヒアと離れたくないレフアが泣いていると語られています。
ハワイ島に降る雨は「レフアの涙」と言われKani lehuaと呼ばれているのです。
確かにハワイ島に降る雨は、ザーッと降る激しい雨というよりもシトシトと長く降る雨ですね。
レフアの涙と言われるのも納得です。
レフアのレイはこちら
レフアの髪飾りはこちら
どの伝説も悲しい結果で終わっていますが、ナウパカもオヒアレフアも魅力的な美しい花です。
ハワイに行ったらぜひ実際に見てくださいね。
aloha pumehana Rinko